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2026/09/19

寒暖差で動悸・めまいがする・血圧が気になるとき|内科で確かめたいことと、不安との関係を横浜・関内の精神科医が解説

「暖かい部屋から外に出たとたん、心臓がどきどきする」「朝起き上がるとき、ふらっとめまいがする」「季節の変わり目になると、血圧が上がったり下がったりして落ち着かない」。季節の変わり目になると、横浜・関内のみなとメンタルクリニックにも、こうした体の症状と、それにともなう不安のご相談が寄せられます。

寒暖差の時期に動悸やめまいが出やすいのは、気温の変化に合わせて血圧や心拍が揺れるためです。ただ、動悸やめまいは、心臓や血圧、甲状腺など、ほかの原因でも起こる症状です。この記事では、寒暖差で動悸やめまいが起きるしくみ、先に内科で確かめておきたいこと、急いで受診したいサイン、そして「検査では異常がないのに続く」ときに考えられる不安との関係を、精神科医の立場からお伝えします。

寒暖差疲労の全体像は寒暖差疲労とは?だるさ・肩こり・冷えが出る理由と自律神経の関係、受診の目安を横浜・関内の精神科医が解説でまとめています。この記事はその第5章、「寒暖差と動悸・めまい・血圧」を掘り下げる回です。

寒暖差で、なぜ動悸やめまいが起きるのか

寒さで血管が縮み、血圧が上がる

寒さを感じると、体は熱を逃がさないように、皮膚の近くの血管を縮めます。血管が縮むと、心臓は同じ量の血液を送り出すために強い力が必要になり、血圧が上がります。家庭で測る血圧が冬に高く、夏に低くなる傾向があることは、よく知られています。季節の変わり目には、朝の冷え込みで血圧が上がり、日中の暖かさで下がる、という上下が毎日くり返されます。

暖かさで血管が広がり、血圧が下がる

反対に、暖かい場所では、熱を逃がすために血管が広がり、血圧が下がります。暖かい部屋でくつろいだあとや、入浴のあとに急に立ち上がると、血液が足のほうにたまって脳に届く血液が一時的に減り、ふらっとしたり、目の前が暗くなったりすることがあります。

血圧の揺れを、心臓が拍動で補おうとする

血圧が急に変わると、体は心臓の拍動の速さや強さを変えて、血液の流れを保とうとします。このとき、心臓の拍動がいつもより速く、強く感じられることがあり、それが「どきどきする」という動悸として自覚されます。

こうした調整は、すべて自律神経が担っています。寒暖差の大きい日が続くと、この調整が一日に何度も求められ、自律神経が追いつかなくなることで、動悸やめまいが出やすくなります。

寒暖差による動悸・めまいが出やすい場面

  • 暖かい室内から、寒い屋外に出たとき(またはその逆)
  • 朝、布団から起き上がったとき
  • 入浴のあとや、暖房の効いた部屋で長く座っていたあとに立ち上がったとき
  • 冷え込みの強い朝の通勤中
  • 寒暖差の大きい日の夕方、疲れがたまってきたとき

こうした場面と重なって出て、しばらく休むとおさまる、という形であれば、寒暖差による自律神経の負担と考えられる場合が多いです。ただし、それを判断する前に、次に挙げる体の病気を確かめておくことが大切です。

先に内科で確かめておきたいこと

動悸やめまいは、寒暖差以外のさまざまな原因でも起こります。「寒暖差のせいだろう」と決める前に、次のような体の病気がないかを、内科で一度確かめておくと安心です。

  • 不整脈:脈が飛ぶ、乱れる、急に速くなる。心電図で確認できます
  • 高血圧:季節の変わり目に血圧が高い状態が続く。家庭での血圧の記録が役に立ちます
  • 甲状腺の働きが強すぎる状態:動悸、汗をかきやすい、体重が減る、手が震える。血液検査で確認できます
  • 貧血:動悸、息切れ、立ちくらみ、疲れやすさ。血液検査で確認できます
  • 立ち上がったときに血圧が下がりすぎる状態:起き上がったときのめまいや、目の前が暗くなる感じ
  • 脱水:季節の変わり目は、のどの渇きを感じにくく、水分が不足しがちです
  • 薬の影響:血圧の薬など、飲んでいる薬の効き方が季節で変わることがあります

血圧の薬を飲んでいる方で、季節の変わり目にふらつきや立ちくらみが増えたと感じるときは、自己判断で薬を減らしたり止めたりせず、かかりつけの先生にご相談ください。

急いで受診していただきたいサイン

次のような症状があるときは、寒暖差のせいと様子を見ず、その日のうちに医療機関を受診してください。症状が強いとき、夜間や休日のときは、迷わず救急外来を受診してください。

  • 胸の痛みや、胸を締めつけられるような感じがある
  • 気を失った、または気を失いそうになった
  • 脈がとても速い、あるいは乱れた状態が、休んでもおさまらない
  • 片側の手足のしびれや力の入りにくさ、ろれつが回らない、顔がゆがむ
  • これまでに経験したことのない、激しい頭痛がある
  • 息苦しさが強く、横になるとさらに苦しい

これらは寒暖差とは別の、すぐに対応が必要な体の病気のサインであることがあります。早めに受診することで、多くの場合は安心につながります。

「内科で異常なし」なのに、動悸やめまいが続くとき

内科で心電図や血液検査を受けて「異常なし」と言われたのに、動悸やめまいが続く、という方は少なくありません。検査で異常がないのにつらい、という状態は、気のせいでも、気持ちの弱さでもありません。その背景には、次のようなことが考えられます。

自律神経の乱れが続いている

寒暖差の負担が重なり、自律神経の調整が追いつかない状態が続くと、検査には映らない形で、動悸やめまいがくり返し出ることがあります。季節に関係なく症状が続き、ほかの体の症状も広がっていく場合は、自律神経失調症として見立て、治療を考えます。詳しくは自律神経失調症のカテゴリをご覧ください。

体の感覚と不安が、互いを強め合っている

動悸やめまいは、それ自体がとても不安をかき立てる感覚です。「心臓がおかしいのでは」「倒れてしまうのでは」と不安になると、体は緊張して交感神経が高まり、心拍はさらに速くなります。すると動悸が強くなり、不安もさらに強くなる、という循環が起こります。

この循環が続くと、「また動悸が起きるのではないか」という不安が先に立ち、外出や人混み、電車などを避けるようになることもあります。こうした状態は、パニック障害や、不安の不調として治療の対象になるものです。寒暖差がきっかけで始まったとしても、この循環ができあがると、気温が落ち着いても自然には戻りにくくなります。

大切なのは、検査で「異常なし」と言われたことを、「気のせいだった」ではなく、「心臓や血管は大丈夫だった」という安心材料として受け取ることです。そのうえで、残っている動悸やめまいには、自律神経と不安の両方からアプローチすることができます。

寒暖差の時期の、動悸・めまいとのつきあい方

立ち上がるときは、ゆっくり

朝起きるときは、布団の中で手足を軽く動かしてから、ゆっくり上半身を起こし、少し座ってから立ち上がってください。入浴後や、暖かい部屋で長く座っていたあとも、急に立ち上がらず、一呼吸おくだけで、立ちくらみはかなり防げます。

室内と屋外の差を小さくする

暖かい室内から寒い屋外に出るときは、玄関で上着を一枚羽織ってから出る、首元を温める、といった工夫で、急な温度差を和らげられます。服装での調整の方法は、シリーズ第2章で詳しくお伝えしています。

水分をこまめにとる

季節の変わり目は、のどの渇きを感じにくく、知らないうちに水分が不足しがちです。水分が足りないと、立ちくらみが起きやすくなります。温かい飲み物を、こまめにとるようにしてください。

血圧を記録してみる

家庭用の血圧計がある方は、朝起きてしばらくしてからと、夜寝る前に血圧と脈拍を測り、その日の気温と一緒に記録してみてください。季節の変わり目にどのくらい血圧が揺れているかが分かり、内科を受診するときにもそのまま役に立ちます。

動悸を感じたら、ゆっくり吐く呼吸を

動悸を感じたときは、まず安全な場所で座り、息をゆっくり長く吐くことを意識してください。吐く息を長くすると、体を落ち着かせる副交感神経が働きやすくなります。数分たっても動悸がおさまらない、脈が乱れている、胸の痛みがある、というときは、上に挙げた急いで受診したいサインにあたるので、医療機関を受診してください。

症状を記録して、パターンを知る

動悸やめまいが出た日時、場面、気温、どのくらい続いたか、を簡単に記録しておくと、「寒暖差の大きい日の朝に出やすい」「気温に関係なく、電車の中で出る」といったパターンが見えてきます。前者なら寒暖差の影響が大きく、後者なら不安との結びつきを考えます。

受診を考えていただきたい目安

  • 動悸やめまいがくり返し出ているのに、まだ内科で検査を受けていない
  • 内科で異常なしと言われたが、動悸やめまいが続いている
  • 気温と関係なく、電車や人混み、会議など特定の場面で動悸やめまいが出る
  • 「また動悸が起きるのでは」という不安から、外出や人混みを避けるようになった
  • 動悸やめまいへの不安で、眠れない、仕事に集中できない
  • 気分の落ち込みや、何をしても楽しくない感じが、ほぼ毎日2週間以上続いている

まだ内科で検査を受けていない方は、まず内科での確認をおすすめします。内科で異常がないのに続く場合や、不安が前に出てきている場合は、精神科・心療内科がお役に立てます。受診の目安と、受診したら何をするかは、シリーズ第6章で詳しくお伝えしています。

夜間や休日など、すぐに受診できないときに相談できる公的な窓口もあります。

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・通話無料)
  • こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」:電話・SNSでの相談窓口をまとめたサイト

横浜・関内で動悸・めまいと不安をご相談いただくには

みなとメンタルクリニックは、関内駅から徒歩圏内、横浜市中区・馬車道・桜木町・みなとみらいエリアからも通いやすい場所にあります。土日も診療しており、当日のご予約にも対応していますので、「内科で異常なしと言われたけれど、動悸が続いて不安」という方は、お気軽にご相談ください。

診察では、動悸やめまいがどんな場面で出ているか、気温との連動があるか、不安との結びつきがあるかを、内科での検査結果もうかがいながら一緒に整理します。必要に応じて内科と連携しながら、自律神経の土台を整える生活リズムの調整を中心に、カウンセリング的なアプローチや薬による治療を組み合わせます。内科での検査結果や、血圧・症状の記録があれば、お持ちいただくと見立ての助けになります。初診の流れは横浜関内で心療内科を当日予約したい方へ|今日つらいときの受診目安と初診の流れを、会社帰りの受診については会社帰りに通える心療内科をお探しの方へ|横浜・関内で夜間・土日も診療、当日予約に対応をご覧ください。

寒暖差による不調シリーズ(全6章)

よくあるご質問

動悸やめまいは、内科と精神科、どちらを先に受診すべきですか?

まだ検査を受けていない場合は、まず内科で心電図や血液検査などを受けていただくのがおすすめです。体の病気がないことを確かめておくことは、それ自体が大きな安心になります。内科で異常がないのに続く場合や、不安が強くなっている場合は、精神科・心療内科へお越しください。

血圧の薬を飲んでいます。季節の変わり目に気をつけることはありますか?

季節によって、同じ薬でも効き方が変わることがあります。立ちくらみやふらつきが増えた、家庭で測る血圧がいつもと違う、というときは、自己判断で薬を調整せず、かかりつけの先生にご相談ください。家庭での血圧の記録を持っていくと、相談がスムーズです。

当日に予約して受診できますか?

はい。当日のご予約に対応しています。土日も診療していますので、平日にお休みが取りにくい方もご利用ください。


この記事の監修者

田邊 陽一郎(精神保健指定医・精神科専門医・日本医師会認定産業医・難病指定医)

医療法人鴻志会 みなとメンタルクリニック 理事長。秋田大学医学部卒業後、東北での精神科救急・被災地医療、神奈川での在宅医療を経て、現職。うつ病・不安障害・睡眠障害・認知症などを中心に診療。

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