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2026/10/03
休むか、働き続けるかの二択で悩んでいる方へ|業務の調整や短い休養など、間にある選択肢を横浜・関内の精神科医(産業医)が解説
このまま働き続けるのはつらい。でも、休職するほどではない気もする。休むか、働き続けるか。どちらかを選ばなければいけないと思うと、どちらも選べなくなってしまう。
休むことをためらう方の多くは、選択肢を「休職」か「いつもどおり出勤」かの二つだけで考えています。けれども実際には、その間にいくつもの選択肢があります。
この記事では、横浜市中区・関内で精神科・心療内科を診療し、産業医として職場の調整にも関わる立場から、休職と通常勤務の「間にある選択肢」をご紹介します。休むことへの迷い全体については「この程度で休んでいいの?」と迷っている方へ(leave-hesitation)でまとめています。
ご予約・ご相談:WEB予約はこちら(当日予約に対応しています)/お電話 045-663-5925。関内駅すぐ、土日も診療しています。
選択肢は二つだけではありません
心の不調への対応は、「休むか、休まないか」の切り替えスイッチではなく、段階のあるものです。おおまかに並べると、次のようになります。
- 働きながら通院し、治療を始める
- 働き方を調整してもらう(残業を控える、業務量を減らす など)
- 数日から一、二週間ほど、まとまった休みをとる
- 一定期間、休職して治療に専念する
どれを選ぶのがよいかは、症状の種類や強さ、仕事の内容、職場の状況によって変わります。そして、どれがよいかは医師と一緒に決めていくものです。ここでは、それぞれの選択肢がどんなものかをご説明します。
選択肢1:働きながら通院する
仕事はいつもどおり続けながら、定期的に通院して治療を受ける方法です。症状が比較的軽い段階や、仕事を続けることが気持ちの支えになっている方に向いていることがあります。
平日の夜や土日に通院できるクリニックを選ぶと、仕事への影響を少なくできます。会社に知られずに通院したい方も多くいらっしゃいます。くわしくは働きながら精神科・心療内科に通うには(treatment-while-working)をご覧ください。
選択肢2:働き方を調整してもらう
仕事は続けながら、負担を軽くしてもらう方法です。たとえば、次のような調整があります。
- 残業や休日出勤を控える
- 担当する業務の量を減らす
- 出張や夜間の対応を一時的に外してもらう
- 始業時間を遅らせる、勤務時間を短くする
こうした調整は「就業上の配慮」と呼ばれます。主治医が診断書や意見書に「休職」ではなく「残業を控えることが望ましい」といった形で配慮の内容を書き、職場の産業医や人事と相談して進めることもあります。
産業医として職場を見ていると、この選択肢があることを知らずに「休むか、無理して働くか」で悩んでいる方がとても多いと感じます。休職にまで踏み切らなくても、負担を減らせば持ち直せる段階の方も少なくありません。
ただし、どのような調整ができるかは職場の制度や状況によって異なります。職場に産業医がいる場合は、まず相談してみるとよいでしょう。
選択肢3:まとまった休みをとる
休暇などを使って、数日から一、二週間ほど、まとまった休みをとる方法です。疲れが一時的にたまっている段階であれば、しっかり休むことで持ち直すこともあります。
ただし、短い休みで回復するかどうかは、不調の段階によって違います。休んでも疲れが抜けない、休みが明けるとすぐに元に戻ってしまう、という場合は、もう少し長い休養や治療が必要なサインかもしれません。そのときは、我慢せずにご相談ください。
選択肢4:休職して治療に専念する
一定期間、仕事から離れて、休養と治療に専念する方法です。症状が強いときや、働き方の調整では負担が減らせないときには、休職がいちばん回復への近道になることがあります。
休む期間は、症状や回復の様子を見ながら医師が判断します。最初に目安の期間を決め、その後の経過に合わせて見直していくのが一般的です。休職の流れについては休職の進め方(leave-of-absence-guide)、休んだあとに戻れるかが不安な方は一度休んだら戻れなくなりそうで怖い方へ(fear-of-not-returning)をご覧ください。
「軽めの選択肢で様子を見る」ときの注意
働きながら通院する、働き方を調整する、といった選択肢は、休職に比べて気持ちの負担が小さく感じられるかもしれません。それ自体はよいことですが、ひとつだけ気をつけていただきたいことがあります。
それは、様子を見ているあいだに、状態が変わっていないかを確かめ続けることです。調整をしても疲れが取れない、眠れない日が増えている、朝の体調不良が強くなっている、といった変化があれば、選択肢を見直す時期です。定期的に通院していれば、その変化を医師と一緒に確認できます。
どの選択肢も「一度決めたら変えられない」ものではありません。状態に合わせて、いつでも見直していけます。
どれを選ぶかは、相談しながら決めればいい
ここでご紹介した選択肢のどれがご自分に合っているかは、ご自分ひとりで判断しなくて大丈夫です。お話をうかがい、症状や仕事の状況、ご本人の希望をあわせて、一緒に考えます。
「休職したいのかどうかも分からない」「働き方を変えてもらえるか職場に聞いたこともない」という段階でも構いません。受診のときに何を話せばよいかは休むかどうか迷っていることを、医師にどう伝える?(discussing-leave-with-doctor)でご紹介しています。
横浜・関内でご相談いただけます
みなとメンタルクリニックは関内駅からすぐの場所にあり、馬車道・桜木町・みなとみらい方面からもお越しいただけます。土日も診療しており、当日予約にも対応していますので、働きながら通院したい方もご相談ください。
ご予約・ご相談:WEB予約はこちら/お電話 045-663-5925
よくあるご質問
休職ではなく、残業を減らしてもらうための書類は書いてもらえますか
診察のうえで必要と判断した場合、就業上の配慮について診断書や意見書に記載することがあります。どのような配慮がよいかは、お仕事の内容をうかがいながら一緒に考えます。
職場に産業医がいません。働き方の調整は頼めますか
産業医がいない職場でも、上司や人事に相談して調整してもらえることがあります。どのように伝えればよいか迷うときは、診察のなかでご相談ください。
短い休みをとったのに、休み明けにまたつらくなりました
休んでも回復しきらない場合は、もう少し長い休養や治療が必要なことがあります。我慢を続けずに、一度ご相談ください。
当日に受診できますか
可能です。当院は当日予約に対応しています。土日の診療もありますので、平日にお時間が取りにくい方もご相談ください。
関連ページ
- 「この程度で休んでいいの?」と迷っている方へ(leave-hesitation)
- 一度休んだら戻れなくなりそうで怖い方へ(fear-of-not-returning)
- 休むと同僚に迷惑がかかる、と悩んでいる方へ(leave-guilt-coworkers)
- 休むかどうか迷っていることを、医師にどう伝える?(discussing-leave-with-doctor)
- 働きながら精神科・心療内科に通うには(treatment-while-working)
- 会社帰りに通える心療内科(clinic-after-work)
- 休職を考えはじめたとき(thinking-about-taking-leave)
- 休職の進め方(leave-of-absence-guide)
- 休職の診断書について(leave-medical-certificate)
この記事の監修者
田邊 陽一郎(精神保健指定医・精神科専門医・日本医師会認定産業医・難病指定医)
医療法人鴻志会 みなとメンタルクリニック 理事長。秋田大学医学部卒業後、東北での精神科救急・被災地医療、神奈川での在宅医療を経て、現職。うつ病・不安障害・睡眠障害・認知症などを中心に診療。